自宅にいながらディズニーパークを楽しむブログ

年2、3回インパの遠方民がいかに自宅でディズニーパークを楽しんでいるかをお話しします

「3D映像」アトラクションについて考えてみる・前編

f:id:mitukeymouse:20211025165238j:plain

"Mickey’s PhilharMagic - Tokyo Disneyland" by of other days is licensed under CC BY-NC-ND 2.0

ディズニーパークのアトラクションとして昔から存在し
数多くのアトラクションで使用されているものの中に
「3D映像」があります。
専用のメガネをつけることで、
スクリーンに映された映像が飛び出して見えるというもので
世界が広がったかのような奥行きや
キャラクターが目の前に飛び出してきたかのような感覚を味わうことができます。
今回はこのディズニーパークと3D映像の
歴史と関係性について見ていこうと思います。

ディズニーの3D映像の歴史は
実はディズニーパークの歴史より古くからあります。
一番最初の3D映像作品である「メロディ」が制作されたのは
世界初のディズニーパークである「ディズニーランド」が開園する
1955年より2年前の1953年

f:id:mitukeymouse:20211117090154j:plain

画像出典:Adventures in Music: Melody (film) - D23

この作品は再編集され、
ディズニーランドでも「3Dジャンボリー」として
1956年から公演されました。
ただ、当時は専用のメガネをかけてみる映画というものが斬新すぎて
当時のゲストにはなかなか受け入れてもらえなかったようです。

それから、次の3D映像がディズニーパークに登場したのは
25年以上も先のこと、
1982年にフロリダのエプコットというパークで
「マジック・ジャーニー」がオープンしました。

f:id:mitukeymouse:20211117091057j:plain

画像出典:Magic Journeys 3D Film Opens at Tokyo Disneyland - D23

メロディがアニメーションだったのに対して
マジック・ジャーニーは実写映像で作られまいた。
「子供の想像力」がテーマになっており、
浜辺で遊んでいる子供達の映像が次々と移り変わり
様々な楽しい世界を冒険することができました。
このアトラクションは後にカリフォルニアのディズニーランドや
東京ディズニーランドでもオープンしました。

ここまで3D映像のアトラクションといえば
あくまで様々な景色を3D映像で巡るものでしたが
これが大きく変わったのは
1986年にキャプテンEOがオープンしてからでした。

f:id:mitukeymouse:20211117091926j:plain

"Captain Eo is back." by Mike Monteiro is licensed under CC BY-NC-SA 2.0

キャプテンEO
監督フランシス・フォード・コッポラ
制作総指揮ジョージ・ルーカス
主演マイケル・ジャクソン
という、ハリウッドの豪華スタッフにより製作され
膨大な製作費をかけた超豪華ミュージックビデオとして作られました。

3Dで表現される
宇宙飛行やアクションの迫力は
これまでの3D映像のイメージを覆すと共に
多くの若者を惹きつけました。
また、上映中は映像に合わせて
煙やレーザーなどの特殊効果による演出が行われ
シアター全体を通して映像を演出していました。

2009年に主演のマイケル・ジャクソンが亡くなった際には
当時キャプテンEOが行われたパーク全てで
再びキャプテンEOが復活しました。
この復活は当初短期間のみの予定でしたが
反響が良かったため、2015年頃まで行われました。

このキャプテンEOの登場を皮切りに
様々な趣向を凝らした
3D映像アトラクションが登場するようになりました。

f:id:mitukeymouse:20211117093722j:plain

"Muppet Vision 3D" by dawnzy58 is licensed under CC BY-NC-ND 2.0

1991年にオープンしたマペット・ビジョン3D」
有名な人形作品「マペット」をテーマにしたアトラクションで、
水、シャボン玉、壁や天井への映像投影など
数多くの特殊効果が特徴で
現実と映像がリンクしているかのような体験が味わえます。

f:id:mitukeymouse:20211117094144j:plain

"Honey, I Shrunk The Audience" by Castles, Capes & Clones is licensed under CC BY-ND 2.0

1994年にオープンした「ミクロアドベンチャー!」
映画「ミクロキッズ」をテーマとしたアトラクションで
発明の授賞式に訪れたゲストが
発明品の誤操作により様々な被害に遭い
最後にはミクロサイズにまで縮められてしまうというものでした。
授賞式全体がスクリーンに映され
実際に会場で授賞式が行われているかのような視点で終始ショーが行われるという
斬新な手法を取った3D映像アトラクションでした。

f:id:mitukeymouse:20211117095023j:plain

"Hopper at It's Tough To Be A Bug" by Castles, Capes & Clones is licensed under CC BY-ND 2.0

1998年にオープンした「イッツ・タフ・トゥー・ビー・ア・バグ!」
映画「バグズ・ライフ」をテーマにしたアトラクションで
初のCGを使用した3D映像作品となりました。
ゲストが虫の大きさになって虫たちのそれぞれの特技を見るというショーで、
途中、スクリーンの横から現実に凶悪なバッタの「ホッパー」が登場。
スクリーンの虫と現実の虫がやりとりをし、
3D映像と現実が交差するような演出が特徴です。
ただの映像だと思っていると痛い目を見る、恐ろしいアトラクションです。

f:id:mitukeymouse:20211117100802j:plain

"Exploring the Arabian Coast" by Castles, Capes & Clones is licensed under CC BY-NC-ND 2.0

2001年にオープンした「マジックランプシアター」
映画「アラジン」のランプの魔神「ジーニー」が登場するアトラクション。
これまで映像と現実の演出をリンクさせたアトラクションはありましたが
マジックランプシアターには演者によるキャラクターが登場し
実際にショーを行いながら3D映像のキャラクターとの交流を行います。
3D映像による迫力と、演者によるトークを合体させたアトラクションとなっています。

f:id:mitukeymouse:20211025165238j:plain

"Mickey’s PhilharMagic - Tokyo Disneyland" by of other days is licensed under CC BY-NC-ND 2.0

2003年にオープンした「ミッキーのフィルハーマジック」
ディズニーの看板であるミッキーや
有名なディズニー作品をテーマにしたアトラクション。
ミッキーの魔法の帽子をドナルドが勝手にいじったことにより
ゲストはドナルドと共にディズニー映画の世界へと巻き込まれてしまいます。
クラシックのディズニー作品が3D映像で表現され
3Dならではの没入感で新鮮な体験をすることができます。

以上。
ディズニーパークの3D映像シアターアトラクションの歴史を見ていきました。
え、終わり?
最後に紹介したミッキーのフィルハーマジックでさえ
もう15年以上前のアトラクションだけど?
…そうなんです
実はミッキーのフィルハーマジック以来
未だに新しい3D映像シアターアトラクションは製作されていないのです。
何故3D映像シアターアトラクションは作られなくなってしまったのか?
ディズニーパークと3D映像の未来とは?
それらについては、また次のブログでお話ししましょう。

参考文献